AI導入補助金における対象ツールの定義
対象ツールは、「IT導入補助金」の枠組みの中で「AI機能を持つソフトウェア」として事務局に登録されたものを指す。市販の会計ソフトや業務システムであっても、登録されていなければ対象外になる。
登録は「IT導入支援事業者」と呼ばれる販売パートナーが行う仕組みだ。経営者自身がツールを選ぶだけでは足りない。対象ツールは、事務局登録済みのIT導入支援事業者経由でのみ購入できる。
事務局にIT導入支援事業者として登録されたツールのみが補助対象になる。この点は申請前に確認しておきたい(出典: IT導入補助金 公式サイト)。
▶ 今日からできること: 検討中のツール名を1つ選び、公式サイトの検索窓に入力してみよう。登録済みかどうかは数分で分かる。
具体的にどんなツールが対象になるのか?
対象経費は大きく3区分に分かれる。ソフトウェア本体の費用に加え、クラウド利用料や導入時の設定支援費も対象になり得る点は見落としやすい。
| 経費区分 | 内容 | 対象になりやすいツールのカテゴリ例(2026年7月時点) |
|---|---|---|
| ソフトウェア費 | ライセンス購入・カスタマイズ費 | AI議事録作成ツール、AIチャットボット |
| クラウド利用費 | SaaSの利用料(最大2年分) | AI需要予測ツール、AI-OCRツール |
| 導入関連費 | 導入時のコンサル・設定作業費 | 初期設定・操作研修 |
「対象ツールを具体的に知りたい」という声に応えると、市場で名前が挙がりやすいカテゴリ例は次のとおりだ。
- AI議事録作成:
Notta、torunoなど - AI-OCR:
DX Suite、Tegakiなど - AIチャットボット:
KARAKURI chatbot、OfficeBotなど
上記はいずれも実在する製品名の一例であり、2026年7月時点で必ず登録されていることを保証するものではない。登録状況は製品ごと・時期ごとに変動するため、著者・当社として個々の製品の登録可否を保証しない。実際の登録可否は、必ず公式サイトのツール検索機能で確認してほしい(出典: IT導入補助金 公式サイト(公募要領)、中小企業庁)。経費区分の上限額や対象範囲も年度・申請枠により変わる。
セブンセンシズには、50社以上の支援実績がある。相談内容は経理・総務向けのAI-OCR、接客業向けのAIチャットボットが多い(自社集計・2026年7月時点)。日常業務の効率化に直結するツールほど申請につながりやすい。業種や案件規模によって傾向は異なるため、あくまで参考情報として捉えてほしい。
自社に置き換えるなら、経理・総務・接客・在庫管理のうちどの業務でAIによる時短余地があるかを、まず洗い出すとよい。
対象ツール選びで失敗しないための3つの視点
ツール選定でよくある失敗は、補助金の対象かどうかを申請直前に確認し、不採択になるケースだ。まず対象ツールかどうかを起点に検討する姿勢が重要だ。
視点は次の3つに整理できる。
- 業務課題の解決に直結するか(導入目的が明確か)
- 事務局登録済みのIT導入支援事業者経由で購入できるか
- 導入後も継続利用できる運用体制があるか
◆ 3分でできるワーク: 検討中のツールを最大3つ書き出し、それぞれ横に導入目的を一言メモしよう。上記3つの視点に照らして絞り込むと、申請直前の対象外判明を防ぎやすい。
申請スケジュールの詳細は別記事AI導入補助金の申請スケジュールと注意点にまとめた。あわせて確認してほしい。ツール選定に迷う場合は、中小企業向けITツール選定ガイドも参考になる。
申請までの流れは?最新スケジュールを確認
申請の大まかな流れは、ツール選定 → 交付申請 → 交付決定 → 導入・実績報告 → 補助金の入金、という順序になる。このうち交付決定を待たずに発注・契約すると補助対象外になるため注意したい。
セブンセンシズの支援実績では、申請準備から着金までおおむね2〜3ヶ月を要している。これは累計支援社数50社以上を母数とした自社集計の目安値である。集計対象は卸小売・サービス・製造・士業など業種を問わず相談を受けた案件全体で、第三者機関の監査を経ていない自己申告データである点に留意してほしい。年度別・業種別の詳細な内訳は個別相談の際に開示している。案件の内容や事務局の審査状況により前後する。
補助金の上限額は、通常枠の例で350万円が目安とされている(出典: IT導入補助金 公式サイト、2026年度公募要領時点)。申請枠や年度により条件が変わるため、金額や締切は最新の公募要領で確認してほしい。
なお、当社の支援実績では、採択通過率90%以上という結果が出ている。これは同期間・同母数(50社以上)による自社集計値であり、申請ベースか採択ベースかを含む算出根拠は相談時に開示している。業種や申請枠によって結果は異なる(※2026年7月時点)。対象ツールの選定精度と申請書類の完成度が採択率を左右する。
申請時期を検討する際は、自社の繁忙期を避け、着金までの2〜3ヶ月を確保できる時期を選んでおくと準備が進めやすい。




