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飲食店のAI導入補助金 対象要件|動物病院も含む業種別の判定基準【2026年】

公開: 2026年9月14日執筆: 原口優(代表取締役)読了目安: 12分
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本記事は2026年10月時点の情報です。
対象:AI導入補助金を使いたい飲食店の経営者・個人事業主

飲食店がAI導入補助金の対象要件を満たすかどうかは、資本金5,000万円以下か従業員100人以下という「中小企業者」の基準を、どちらか一方でも満たしているかで決まります。個人経営の小規模店舗でも、要件の判定さえ間違えなければ問題なく申請できます。この記事では、資本金・従業員数の基準から対象外になる落とし穴まで、2026年9月時点の情報で整理します。動物病院のように産業分類が異なる業種の扱いも、同じ基準に沿って説明します。
動物病院の院長など、サービス業の区分で判定される業種の方にも役立ちます。自店・自院が対象要件を満たすかを最初に確認したい方に向けて書いています。

この記事でわかること

  • 資本金・従業員数の2つの判定基準
  • 個人経営・小規模店舗の扱い
  • 飲食店と動物病院の業種区分の違い
  • 対象要件を満たしても落ちる3つのケース
  • 要件確認から申請までの流れ

飲食店はAI導入補助金の対象要件を満たすのか

飲食店は中小企業基本法上「サービス業」に区分され、資本金5,000万円以下か従業員100人以下のどちらかを満たせば対象要件をクリアします。業種名に「飲食店」という専用の枠が用意されているわけではなく、他の業種と同じ判定基準に当てはめて考えます。見るべき数字は、資本金と従業員数の2つのみ。

関連する内容は飲食店のIT導入補助金|名称変更後の3つの確認点で整理しています。

関連する内容は卸売業のAI導入補助金でも扱っています。

対象になる範囲を先に押さえるなら、クリーニング店のAI導入補助金の対象要件が参考になります。

動物病院のように「飲食店ではない業種」の扱いは、この記事の後半でまとめて整理します。

中小企業者の4区分と基準の全体像はIT導入補助金の中小企業とは?業種別4区分の資本金・従業員数で整理しています。

中小企業者とは、中小企業基本法の業種区分ごとに定められた資本金または従業員数の基準を、どちらか一方でも満たす事業者を指します。飲食店の多くは「サービス業」の区分に該当します。

飲食店の経営形態は株式会社・合同会社・個人事業主とさまざまですが、対象要件の判定に法人形態そのものは関係ありません。株式会社でも個人事業主でも、資本金と従業員数の基準に照らして同じように判定します。居酒屋・カフェ・レストラン・持ち帰り専門店といった業態の違いも、対象要件には影響しません。

私たちは登録支援事業者として、飲食店からの相談を受ける際にまず資本金と従業員数を確認します。「規模が大きいから対象外だろう」と自己判断して相談を見送る経営者が一定数います。動物病院の院長から「病院だから対象外だろう」と相談を見送られることもありますが、実際には多くの事業者が要件を満たしています。判定基準を知らないまま諦めるのは、単純にもったいないことです。

対象になるかどうかを自分で確かめたい場合は、3分の適性診断(無料・8問)でも確認できます。登録不要でその場で結果が出ます。

対象要件の判定基準|資本金と従業員数のどちらか一方

対象要件の判定基準は、資本金と従業員数のどちらか一方が基準以下であれば満たすという考え方です。両方を満たす必要はなく、片方で十分です。

業種区分ごとの基準を表に整理しました。飲食店も動物病院も、多くの場合「サービス業」に該当します。

業種区分 資本金の基準 従業員数の基準
製造業その他 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業(飲食店・動物病院を含む) 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下

多くの個人経営・中小規模の飲食店は、この基準を余裕をもって満たします。資本金5,000万円を超える飲食店自体が少数派のため、実務上は従業員数よりも資本金基準で判定できるケースが目立ちます。動物病院も、資本金・従業員数のどちらも基準を大きく下回る例がほとんどです。

迷いやすいのは、喫茶店やカフェのように「小売業」に近い印象を持つ業態です。日本標準産業分類上の飲食店は「宿泊業,飲食サービス業」に分類されますが、中小企業基本法の適用では基本的にサービス業の基準で判定します。業態の名称にとらわれず、サービス業の基準を軸に確認してください。

判定に迷う場合は、決算書の資本金額と、直近の従業員名簿を手元に用意した上で、契約予定の支援事業者に確認するとスムーズです。詳しい申請の全体像はAI導入補助金の申請のやり方|受給までの5ステップを解説で解説しています。

飲食店と動物病院は産業分類が違っても同じ基準で判定する

動物病院(獣医業)は日本標準産業分類で「学術研究,専門・技術サービス業」に区分され、中小企業基本法ではサービス業の基準で判定されます。飲食店とは異なる産業分類でありながら、たどり着く基準は同じという点がポイントです。

2つの業種の位置づけを表に整理しました。

業種 日本標準産業分類上の位置づけ 中小企業基本法の判定区分
飲食店 宿泊業,飲食サービス業 サービス業
動物病院(獣医業) 学術研究,専門・技術サービス業 サービス業

総務省統計局の日本標準産業分類では、獣医業は「技術サービス業(他に分類されないもの)」の一分類として明記されています。産業分類の名称が違っても、判定に使う数字は資本金と従業員数の2つだけです。

業種をまたぐ併設店舗の判定も、考え方は同じです。判定に迷いやすいのは、ペットショップと併設して運営する動物病院です。診療部門と物販部門を同一法人で営む場合も、法人単位で資本金・従業員数を見ます。部門ごとに分けて判定する必要はありません。

医療法人になれない動物病院は資本金の数字がそのまま効く

動物病院は人間の病院のように医療法人化できず、株式会社・合同会社・個人事業主のいずれかで開業するため、資本金という基準がそのまま経営実態に直結します。この違いは、対象要件を考えるうえで見落とされがちなポイントです。

注意: 「病院だから資本金の概念がない」という誤解
人間の医療法人には出資額はあっても株式会社のような資本金の概念はありません。しかし動物病院は医療法の対象外で株式会社として開業できるため、資本金がそのまま補助金の判定基準になります。

株式会社として開業した動物病院であれば、登記簿上の資本金額を確認するだけで判定できます。一方で個人事業主として開業した動物病院には資本金という概念自体がなく、従業員数の基準で判定することになります。この点は、個人事業主として営む飲食店とまったく同じ考え方です。

法人化を検討している動物病院にとって、資本金の設定額は補助金の対象要件にも影響する要素の一つです。資本金を高く設定しすぎると、将来的にサービス業の基準を超えてしまう可能性がある点は覚えておいて損はありません。これから法人化する飲食店にも当てはまる注意点です。

個人経営・小規模店舗は「小規模事業者」の基準で申請できるか

飲食店を含む商業・サービス業は、常時使用する従業員が5人以下であれば「小規模事業者」の基準で申請できます。個人事業主として営む飲食店の多くが、この区分に当てはまります。

小規模事業者とは、商業・サービス業なら従業員5人以下、製造業その他なら20人以下の事業者を指す区分です。中小企業者の基準よりさらに小さい規模を対象にしています。

小規模事業者に区分されると、通常枠の補助率が優遇される仕組みがあります。賃上げなど一定の要件を満たすことで、補助率が最大4/5まで引き上がるケースがあります。この優遇を受けられるかどうかは、対象要件とは別に賃上げ計画の内容で判定されます。

従業員数を数える際に迷いやすいのが、パート・アルバイトの扱いです。中小企業基本法上の従業員数には常時雇用する従業員を含める一方、繁忙期だけの短期アルバイトは含めません。シフト制で人数が変動する飲食店ほど、この線引きを事前に確認しておくと安心です。

動物病院では、非常勤の獣医師やパート勤務の動物看護師の扱いが同じ論点になります。短時間・短期間だけ勤務するスタッフは、従業員数に含めません。院長1人と非常勤スタッフだけで運営する動物病院ほど、この区分の恩恵を受けやすいといえます。

家族経営や少人数のスタッフで営業する飲食店も同じです。個人事業主であること自体は対象要件の障害にならず、法人化していない店舗も同じ土俵で申請できます。

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対象要件を満たしていても対象外になる3つのケース

資本金・従業員数の基準を満たしていても、みなし大企業・税金滞納・重複申請のいずれかに該当すると対象外になります。要件を満たすことと、実際に審査を通過することは別の話です。

対象要件を満たす飲食店・満たさない飲食店の比較: 満たさない例は資本金・従業員数の基準超過、税金滞納、みなし大企業。満たす例は資本金5,000万円以下または従業員100人以下、税金完納、独立した中小企業者
対象要件を満たす飲食店・満たさない飲食店
注意: みなし大企業に該当していないか
資本金・従業員数の基準を満たしていても、大企業が実質的に株式の過半数を保有しているなど「みなし大企業」に該当する場合は対象外です。フランチャイズ本部が大企業の場合は、契約形態を確認してください。
注意: 運営母体が大学・独立行政法人のケース
大学附属の動物病院や、独立行政法人・大企業のグループ会社が運営する動物病院は、実質的に大企業とみなされ対象外になる場合があります。開業の経緯を確認してください。

税金の滞納がある場合も、対象要件を満たしていて対象外になる代表的なケースです。分割納付中であっても、原則として滞納として扱われる点に注意してください。国税・地方税いずれかを滞納していると、原則として交付決定を受けられません。申請前に納税証明書を取得し、滞納がないことを確認しておくと安心です。

同一の経費区分で、過去の補助金と重複した内容を申請する場合も減点対象になります。実際にあった不採択の詳しい傾向はAI導入補助金の不採択理由|審査で落ちる6つのパターンで解説しています。

IT導入支援事業者との契約が対象要件に含まれる理由

AI導入補助金は事業者単独では申請できず、事務局に登録された支援事業者との契約が前提条件になっています。複数者連携枠を除き、この関係を欠くと申請自体が成立しません。

支援事業者は、単なる代理申請の窓口ではありません。事業計画書の作成支援から、交付決定後の実績報告まで一貫して伴走する役割を担います。契約する支援事業者が登録済みかどうかは、事前に必ず確認してください。

事務局のITツール検索では、業種・目的から登録済みのツールと支援事業者を絞り込めます。未登録の事業者と契約を進めてしまうと、後から申請できないと分かる事態になりかねません。登録状況の確認方法はベンダー登録とは?IT導入補助金の確認方法と2つのリスクで詳しく整理しています。

対象要件を満たすAIツールの見分け方

ツール側の対象要件は、事務局の「ITツール検索」に登録されているかどうかという1点でほぼ決まります。業種特有の機能があるかどうかより、まずこの登録状況が優先されます。

関連する内容として補助金でAIチャットボット導入|対象条件と申請の流れも公開しています。

業種ごとに選ばれやすいツールの分野を表に整理しました。

業種 選ばれやすいAIツールの分野
飲食店 売上データから発注量を予測する需要予測、電話予約の自動受付、セルフオーダー端末と連動した会計・在庫管理
動物病院 レントゲン・エコー画像の画像診断支援、電話予約の自動受付、多頭飼育者の来院履歴を一元管理する顧客管理、音声入力の電子カルテ連携

いずれも共通するのは、事務局のITツール検索に登録済みという条件を満たしていることです。「AIを搭載しているから対象になる」という判断は誤りで、登録の有無を必ず確認してください。

飲食店であれば、AI需要予測、注文・予約管理、チャットボットによる顧客対応などが優先度の高い分野です。対象になるツールの分野と見分け方は、業種を問わず共通の考え方があります。詳しくはAI導入補助金の対象ツール6分野|対象外との見分け方で解説していますので、あわせて確認してください。

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複数店舗・分院を経営する場合は対象要件がどう変わるか

複数店舗を経営していても、対象要件は店舗数ではなく法人(または個人事業主)単位で判定されるため、店舗数自体は要件に影響しません。1店舗でも10店舗でも、資本金・従業員数の合計で判定する点は変わりません。

動物病院の分院展開も同じです。判定の単位は拠点数ではなく、開設者(法人または個人事業主)という1点のみ。本院1院でも分院を含め5院でも、合計の数字で判定します。

ただし従業員数は、全店舗・全分院の合計人数で見る必要があります。店舗ごとに見れば少人数でも、合算すると基準を超えてしまう多店舗展開の飲食店には注意が必要です。この点を見落として小規模事業者の枠で申請し、後から訂正を求められる例も見てきました。

同じ経営者が複数の屋号で店舗を展開している場合も、資本関係でつながっていれば合算して判定される点に注意してください。別会社として登記していても、実質的に同一グループとみなされれば、従業員数を合算して判定されることがあります。この判断は個別の資本構成によって変わるため、支援事業者に実態を正確に伝えることが欠かせません。

フランチャイズ形式で複数店舗を運営する場合の考え方は、前章のみなし大企業の判定とあわせて確認してください。実際の飲食店の採択事例は小規模事業者持続化補助金|飲食店の採択事例でも紹介しています。

対象要件を確認してから申請するまでの3ステップ

対象要件の確認は、要件を確認する、支援事業者を選ぶ、GビズIDを取得するという3つのステップで進めます。この順番を守ると、契約後に要件を満たしていないと分かる手戻りを避けられます。

対象要件を確認してから申請するまでの3ステップ: 要件を確認する(資本金・従業員数を確認)、支援事業者を選ぶ(事務局登録済みの事業者と契約)、GビズIDを取得する(電子申請の準備を整える)
対象要件を確認してから申請するまでの3ステップ

最初のステップでは、決算書と従業員名簿をもとに、前章までの基準に照らして自店が対象要件を満たすかを確認します。法人であれば、登記簿謄本で資本金額もあわせて確認してください。次に、登録済みの支援事業者を2〜3社ほど比較しながら選定します。最後に、電子申請に必要なGビズIDプライムアカウントを取得します。

GビズIDの取得には数日かかることがあるため、早めの準備をおすすめします。取得手順はAI導入補助金のGビズID取得方法|プライム申請の流れにまとめています。

対象要件を満たすための4つの確認項目: 資本金5,000万円以下または従業員100人以下、みなし大企業に該当しないこと、税金を滞納していないこと、登録支援事業者と契約できること
対象要件を満たすための4つの確認項目

中小企業庁が公開している公募要領には、業種区分ごとの詳細な基準や、みなし大企業の定義が記載されています。デジタル化・AI導入補助金2026の公式サイトと、中小企業庁が公開する中小企業者の定義もあわせて確認できます。判定に迷う項目があれば、この一次資料と支援事業者への確認をあわせて行ってください。

AI導入補助金の無料相談

まとめ: 対象要件は資本金・従業員数の「どちらか一方」で判定する

飲食店がAI導入補助金の対象要件を満たすかどうかは、資本金5,000万円以下か従業員100人以下のどちらか一方で判定します。個人経営の小規模店舗も、多くの場合は問題なく対象に含まれます。産業分類が異なる動物病院も、同じサービス業の基準で判定します。

要件を満たしていても、みなし大企業・税金滞納・重複申請に該当すると対象外になる点だけは見落とさないでください。この3つを確認したうえで、登録済みの支援事業者を選び、GビズIDの取得を進めれば、申請までの準備は整います。

業種名だけを見て「飲食店だから対象外」「病院だから対象外」と早合点せず、資本金・従業員数という2つの数字を実際に確認することが最初の一歩です。判定に自信が持てない場合も、決算書と従業員名簿、法人なら登記簿謄本さえ手元にあれば、支援事業者への相談はその場で始められます。

私たちは登録支援事業者として、対象要件の判定から、申請に向けた相談・助言、採択後の実績報告まで一貫して支援しています(申請書類はお客様が作成し、私たちは内容の確認と助言を行います)。自店・自院の要件確認から相談したい場合は、無料相談をご利用ください。

よくある質問

飲食店はAI導入補助金の対象要件を満たしますか?
資本金5,000万円以下か従業員100人以下のどちらかを満たせば対象要件を満たします。
動物病院もAI導入補助金の対象要件を満たしますか?
動物病院もサービス業の区分で、資本金5,000万円以下か従業員100人以下を満たせば対象です。
個人経営の飲食店でも申請できますか?
個人事業主も対象で、小規模事業者の基準を満たせば補助率が優遇されます。
動物病院はなぜ「専門・技術サービス業」に分類されるのですか?
日本標準産業分類で獣医業は学術研究、専門・技術サービス業に区分されるためです。
動物病院は医療法人化できないのですか?
できません。医療法人制度は人間の病院向けの制度で、動物病院は株式会社等で開業します。
フランチャイズ加盟店は対象要件を満たしますか?
加盟店自体が独立した中小企業者であれば、フランチャイズでも対象要件を満たします。
対象要件を満たしていても審査で落ちることはありますか?
みなし大企業や税金滞納に該当すると、要件を満たしていても対象外になります。
複数店舗や分院を経営していると対象要件は変わりますか?
店舗数や分院数ではなく法人・開設者単位で判定するため、要件は変わりません。
対象要件はどこで最終確認できますか?
事務局公式サイトの公募要領と、契約する支援事業者への確認が確実です。

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要件の確認から申請までの進め方を、はじめての方にもわかるようにご案内します。申請書類はお客様が作成し、当社は内容の確認と助言を行います。

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SUPERVISED BY|この記事の監修者
原口優
原口 優|セブンセンシズ株式会社 代表取締役
大阪・東成区のデジタルマーケティング&AI導入支援会社の代表。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の申請を、GビズIDの取得から実績報告まで伴走支援。MEO事業「G-ran」運営。AI導入補助金の申請実務・採択ノウハウを毎日発信しています。