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補助金

旅行会社が使える補助金は?3系統とAI導入補助金の要件

公開: 2026年10月19日執筆: 原口優(代表取締役)読了目安: 8分
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本記事は2026年10月時点の情報です。
対象:予約・問い合わせ・見積の手間をITやAIで減らしたい旅行会社(旅行業者・旅行業者代理業者)の経営者

旅行会社が使える補助金は、国のIT・AI、国の販路開拓、自治体の観光という3つの系統です。予約管理や問い合わせ対応をAIで省力化するなら、デジタル化・AI導入補助金が中心になります。

旅行業は、中小企業の区分では「サービス業」に入ります。小規模事業者の基準は従業員5人以下で、宿泊業の20人以下とは違います。同じ観光の仕事でも、旅館と旅行会社では使える枠が変わるわけです。

※ 締切と上限額は事務局・自治体の公式ページで確認した日付を添えています。

この記事でわかること

  • 旅行会社が使える補助金の3つの系統
  • 旅行会社が小規模事業者に入るかの判定
  • デジタル化・AI導入補助金の要件と次の締切
  • 自治体の旅行商品造成の補助金の探し方
  • つまずきやすい3つの失敗と避け方

旅行会社が使える補助金は3つの系統に分かれる

旅行会社の補助金は、IT・AIの導入、販路開拓、自治体の観光振興の3系統から目的で選びます。旅行会社だけを対象にした国の補助金を探すより、汎用の制度に自社の業務を当てはめるほうが早く見つかります。

旅行会社が使える補助金の3系統: 国のIT・AIはデジタル化・AI導入補助金、国の販路開拓は小規模事業者持続化補助金、自治体の観光は旅行商品の造成・送客の助成
旅行会社が使える補助金の3系統

1つ目は、国のデジタル化・AI導入補助金です。予約管理・顧客管理・問い合わせ対応・会計などのソフトウェア導入が対象になります。

2つ目は、国の小規模事業者持続化補助金です。チラシや商談会など、新しい客層を開拓する取り組みに使います。

3つ目は、都道府県や市町村の観光の補助金です。地域の素材を使った旅行商品の造成や、地域への送客を支える制度が自治体ごとに用意されています。

デジタル化・AI導入補助金とは、2025年度までの「IT導入補助金」が2026年度に改称された国の補助金です。中小企業・小規模事業者がITツールやAIを導入する費用の一部を補助します。

業種名と補助金を組み合わせた語は、検索で上位に出るまで読まれにくい傾向があります。当サイトの実測では、「美容室 レジ 補助金」は平均12.3位で25回表示されました(自社サイトのSearch Console・直近28日・2026年10月時点)。1ページ目に届くまでは、クリックがほとんど発生していません。

旅行会社向けの解説も同じ事情で、検索ですぐ見つかる記事だけでは制度を取りこぼします。だから本記事では、3系統すべてを1か所にまとめました。

旅行会社は小規模事業者?従業員5人が分かれ目

旅行会社はサービス業に区分され、常時使用する従業員が5人以下なら小規模事業者に入ります。持続化補助金を使えるかは、この5人の線で決まります。

中小企業者かどうかは、中小企業基本法のサービス業の基準で判定します。資本金5,000万円以下か、従業員100人以下のどちらかを満たせば中小企業者です。

区分 資本金 常時使用する従業員
中小企業者(サービス業・旅行業を含む) 5,000万円以下 100人以下(どちらか一方)
小規模事業者(商業・サービス業) 基準なし 5人以下
小規模事業者(宿泊業・娯楽業) 基準なし 20人以下

中小企業庁のミラサポplusは、持続化補助金の小規模事業者を「商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く。)は5人以下」と案内しています。旅行業は宿泊業ではないため、5人以下の基準が当てはまります。

宿泊業の20人以下の基準を、旅行会社に当てはめることはできません。ツアーで旅館と一緒に仕事をしていても、判定は自社の業種で行います。役員と個人事業主本人は、従業員の人数に数えません。

従業員が6人以上の旅行会社は、持続化補助金の対象から外れます。その場合は、デジタル化・AI導入補助金か自治体の制度が候補として残ります。

旅行会社の予約・問い合わせ業務で満たす申請要件

デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、補助率1/2・補助額5万〜450万円で、次の締切は2026年10月30日です。旅行会社の予約管理や問い合わせ対応のソフトも、事務局に登録されたITツールなら対象です。

項目 通常枠の内容
補助額 5万〜150万円未満(業務プロセス1〜3)/150万〜450万円(4以上)
補助率 1/2(最低賃金近傍の事業者は2/3)
申請前に要るもの GビズIDプライム、SECURITY ACTIONの一つ星か二つ星
計画の数字 労働生産性を1年後3%以上、年平均3%以上伸ばす3年計画
次の締切 6次締切 2026年10月30日17時(交付決定は12月10日予定)

出典は公募要領(通常枠)と事務局のスケジュールです。7次締切の日付は、10月19日時点でまだ公表されていません。

補助額が150万円以上になる計画では、賃上げの要件が加わります。給与支給総額を年平均3%以上増やし、事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くする計画です。

旅行会社の業務に置き換えると、対象になりうるのは次のようなソフトです。

  • 電話・メールの問い合わせに答えるAIチャット
  • 予約・顧客情報を一元管理するシステム
  • 見積・請求書の作成と会計ソフト

ツールの登録状況と対象外の見分け方は、AI導入補助金の対象ツール6分野にまとめています。製品を比べる段階の選び方は、IT導入補助金のおすすめの選び方で確認してください。

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ツアー造成や送客は自治体の観光補助金で探す

ツアーの企画や地域への送客にかかる費用は、国のIT補助金ではなく自治体の観光補助金で探します。自治体の制度は年度ごと・地域ごとに内容が違うため、所在地と旅行先の両方の自治体を調べます。

例として、島根県の魅力ある観光地域づくり支援事業補助金(令和8年度・二次募集)があります。「地域資源を活用した旅行商品の造成支援事業」は、補助率1/2・上限100万円です。

項目 内容(島根県の例)
対象者 DMO・観光協会・法人など(県内に本社か営業所があること)
補助率・上限 1/2・100万円
締切 2026年12月10日(上限に達した時点で終了)
実績報告 2027年3月5日必着

旅行会社が対象に入るかは、要件の「法人」「県内の営業所」に当てはまるかで決まります。予算の上限に達すると、締切の前でも受付が終わります。

探すときは、都道府県と市町村の観光課のページで「旅行商品 造成」「送客 助成」と検索してください。国の観光の補助事業は、事業ごとに申請者の条件が違います。単独で申請できるかは、各事業の公募要領で確かめます。

ここまでの内容が自社に当てはまるか、確認しませんか。

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8問に答えると判定が出ます(表示の前に、お名前とメールアドレスの入力が要ります)

目的別に見る旅行会社の補助金の選び方

選び方は「何にお金を使うか」で決まり、ソフトならAI導入補助金、集客なら持続化、ツアーなら自治体です。1つの経費を2つの補助金で重ねて受け取ることはできません。

やりたいこと 合う制度 向かない使い方
予約・問い合わせ・会計をソフトで省力化する デジタル化・AI導入補助金 広告費や予約サイトの掲載料
チラシや商談会で新しい客層を集める 持続化補助金(従業員5人以下) 従業員6人以上の会社
地域の素材でツアーを造る・送客する 自治体の観光補助金 対象地域の外で完結する商品

従業員5人以下の旅行会社なら、IT化はAI導入補助金、集客は持続化補助金と分けて組み合わせられます。従業員が6人以上なら、AI導入補助金と自治体の制度の2本で考えます。

申請を待つべき場合もあります。2026年に開業した個人事業主は、2026年度のデジタル化・AI導入補助金に申請できません。確定申告書の控えなど、前年分の書類が求められるためです。

GビズIDプライムをまだ持っていない会社も、10月30日の締切は見送るのが現実的です。取得には日数がかかるので、7次締切以降を狙って準備を始めてください。

持続化補助金の第20回〈一般型・通常枠〉は、J-Net21によると受付が11月5日〜12月15日17時です。商工会・商工会議所が発行する様式4の受付は、12月4日までです。補助率は2/3(条件を満たすと3/4)です。持続化補助金とほかの制度の使い分けは、小規模事業者持続化補助金は中小企業も対象で詳しく比べています。

旅行会社が補助金でつまずく3つの失敗

旅行会社の失敗は、契約の時期、小規模事業者の判定、経費の取り違えの3つに集中します。どれも、申請の前に確かめれば防げます。

旅行会社のつまずきと避け方: NGは交付決定前にツールを契約することと宿泊業の20人基準で判定すること、OKは契約を交付決定の後にすることとサービス業の5人基準で判定すること
旅行会社のつまずきと避け方

失敗1: 繁忙期の前に急いでツールを契約する

起きることは、補助が1円も出ないことです。交付決定の前に契約・発注した経費は、補助の対象になりません。

原因は、旅行シーズン前に導入を間に合わせたいという焦りです。避けるには、見積の取得までにとどめ、契約は交付決定(6次締切分は12月10日予定)の後にします。

失敗2: 宿泊業の基準で小規模事業者だと思い込む

起きることは、要件の取り違えです。例えば従業員8人の旅行会社は、持続化補助金の要件を満たしません。原因は、旅館もホテルも旅行会社も「観光業」とひとくくりにすることです。

避けるには、常時使用する従業員を数え直します。旅行会社の線は5人以下で、宿泊業の20人以下ではありません。

失敗3: 集客の費用をAI導入補助金で出そうとする

起きることは、ツアーの広告費や予約サイトの掲載料を計画に入れ、対象外として外されることです。原因は、集客とIT化を同じ「デジタル化」と考えることです。

避けるには、集客は持続化補助金か自治体の制度、業務のソフト化はAI導入補助金と分けて計画します。申請全般の失敗例は、AI導入補助金の申請に失敗する5つの原因と対策でも整理しています。

申請の要件に自社が当てはまるかは、3分の適性診断(無料・8問)で確かめられます。登録は不要で、その場で点数が出ます。

申請に向けて今月やること4ステップ

今月中にGビズIDプライムの取得とSECURITY ACTIONの宣言を済ませると、次の締切に間に合わせやすくなります。この2つは、ツールが決まる前から進められます。

申請に向けた4ステップ: GビズIDプライムを取る、SECURITY ACTIONを宣言する、支援事業者とツールを決める、締切から逆算して申請する
申請に向けた4ステップ
  1. GビズIDプライムを取る(取得の手順はAI導入補助金のGビズID取得方法)
  2. SECURITY ACTIONの一つ星か二つ星を宣言する
  3. 登録支援事業者と相談し、導入するツールを決める
  4. 公表された締切から逆算して、申請と契約の日程を組む

私たちセブンセンシズ株式会社は、2020年3月に創業し、大阪市東成区を拠点に店舗集客とAI活用を支援しています。相談の場では、「旅行会社は観光の補助金しか使えない」という思い込みをよく耳にします。実際には、予約や問い合わせのソフト化はAI導入補助金の対象です。

当社はAI導入補助金の登録支援事業者として、対象ツールの選定から、申請に向けた相談・助言、採択後の実績報告まで一貫して支援しています。申請書類はお客様が作成し、当社は内容の確認と助言を行います。採択は事務局が審査で決めるため、保証はできません。

問い合わせ対応のAI化を具体的に考えるなら、補助金でAIチャットボット導入も参考になります。

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まとめ: 旅行会社は目的で制度を分けて使う

旅行会社の補助金は、ソフトはAI導入補助金、集客は持続化補助金、ツアーは自治体と、使い道で選びます。旅行業はサービス業に入り、小規模事業者の線は従業員5人以下です。

デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、補助率1/2・補助額5万〜450万円です。6次締切は2026年10月30日17時で、7次の日付は未公表です。

今日できる一歩は、GビズIDプライムの取得状況を確かめることです。取得済みなら、導入したい業務を1つ決めて相談してください。

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よくある質問

旅行会社でもAI導入補助金を申請できますか?
できます。旅行業はサービス業に入り、資本金5,000万円以下か従業員100人以下なら対象です。
申請書類はどこまで自社で作る必要がありますか?
申請書類は自社で作ります。登録支援事業者は、ツールの選定と内容の確認・助言を受け持ちます。
支援事業者に相談すると何をしてもらえますか?
当社は対象ツールの選定から、申請に向けた相談・助言、採択後の実績報告までを支援します。
補助金で導入した効果はいつ頃見えますか?
計画では、1年後に労働生産性を3%以上伸ばす目標を立てます。数字で効果を示す前提の制度です。
補助金が向かないのはどんな場合ですか?
2026年に開業した個人事業主や、交付決定の前にツールを契約した場合は対象になりません。
個人事業主の旅行会社でも持続化補助金を使えますか?
使えます。常時使用する従業員が5人以下なら、小規模事業者として申請の対象になります。

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要件の確認から申請までの進め方を、はじめての方にもわかるようにご案内します。申請書類はお客様が作成し、当社は内容の確認と助言を行います。

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SUPERVISED BY|この記事の監修者
原口優
原口 優|セブンセンシズ株式会社 代表取締役
大阪・東成区のデジタルマーケティング&AI導入支援会社の代表。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の申請を、GビズIDの取得から実績報告まで伴走支援。MEO事業「G-ran」運営。AI導入補助金の申請実務・採択ノウハウを毎日発信しています。